不倫の慰謝料額を下げる方法と慰謝料を払わなくても良くする方法

2023/03/21

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不倫は必ず誰かが不幸になります。

「あなた」「彼」「彼の奥さん」「子供」…この中の最低でも1人…もしくは全員が不幸になる可能性もあります。

不倫ははじめてしまったら最後、誰かが不幸になる事が決まってしまうのです…。

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芸能界での「不倫」のニュースが世間を賑わせることが多くなってきましたが、それだけ世の中の「不倫」が増えている状況にあるということでしょう。

ところで、芸能人の「不倫」がニュースになると、「不倫」の慰謝料が大変高額になると話題になることがあります。

例えば、タレントの矢口真理さんの慰謝料は、週刊誌などで、数千万円～1000万円になると書かれていたりしました。

週刊誌を読んだ方の中には、「不倫」をしてしまうと、こんなに慰謝料を払わなくてはならないのかと驚いた方も少なくないのではないでしょうか。

しかしながら、一般的な「不倫」のケースで、こういった高額な慰謝料が認められることはほとんどありません。

そこで、今回の記事では、一般的な「不倫」のケースにおいて、慰謝料額はどの程度になることが多いのか、とりわけ、慰謝料額を減らす方法や、払わなくても良くする方法はないのかということを解説していきたいと思います。

こんな人にオススメ！

不倫がバレて絶望的な気持ちになってる
慰謝料を請求されている
なんとか減額できる方法を知りたい
転ばぬ先の杖で不倫がバレた時のために慰謝料を払わなくて良い方法を知りたい

1 不倫の慰謝料額の相場とは？
2 先ずは、裁判手続きを利用するのが良い？
3 裁判ではどのような主張をするべき？
4 慰謝料を払わない方法はあるのか？
- 4.1 裁判の場で慰謝料を払う必要がない事を主張する
- 4.2 当事者の話し合いで慰謝料を払わなくてもよくする
5 不倫の慰謝料額を下げる方法と慰謝料を払わなくても良くする方法はあります。
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不倫の慰謝料額の相場とは？

ここでは、「不倫」が発覚した後に、不倫相手の配偶者（夫又は妻のことをいいます。

）から慰謝料請求をされた場合を想定してみましょう。

よくある流れとしては、不倫発覚後に、裁判となる前の段階で、不倫相手の配偶者から口頭や手紙で慰謝料の請求をされることが多いようですが、この場合には、慰謝料額として相場よりも相当高い金額を求められることが多いです。

その理由としては、不倫相手の配偶者が「慰謝料額の相場を理解していない」ということが挙げられます。

こうした場合には、慰謝料額として1000万円程の金額を要求される場合も少なくありませんし、中には数千万円の慰謝料を求められた方の話も聞いたことがあります。

不倫相手の配偶者は、「不倫」をされたことで怒り心頭であり、1000万円～数千万円の金額であっても、慰謝料として高額だと思っていないことが多いのです。

しかしながら、「不倫」の慰謝料が裁判となった場合、多くのケースは100万円から300万円程度の金額が認められるに過ぎません。

意外に少ないと思われる方も多いかもしれませんが、「不倫」の慰謝料の相場は、本来決して高くはないのです。

この理由としては、慰謝料が「精神損害」に属するものであることが挙げられます。

不倫の慰謝料請求の正体は、民法上の制度である「不法行為」に基づく損害賠償請求なのですが、ここでの損害には、「物的損害」と「精神損害」に分かれます。

後者は前者に比べて低額であり、例えば医療ミスによって死亡した場合の慰謝料であっても、1000万円程度しか認められない場合もあるのです。

ポイント

こうした前提を知ると、「不倫」による慰謝料請求で1000万円～数千万円を請求することが、いかに相場とかけ離れた主張であるかが分かると思います。

先ずは、裁判手続きを利用するのが良い？

では、慰謝料額を下げるための方法としては、具体的に、一体どのようなことをしなければならないのでしょうか。

一つの答えは、相場とかけ離れた金額の慰謝料を求められた場合、裁判手続によって解決をするという方法です。

既に述べたとおり、裁判においては、ほとんど相場どおりの判断がされますので、法外な金額を支払う事態を完全に回避することが出来るでしょう。

もっとも、裁判手続の利用は一般の方にとって難しいものです。

特に、不倫相手の配偶者は怒りに身を任せて冷静さを失っている場合がほとんどですので、職場への嫌がらせや、電話による執拗な慰謝料請求を受けることも少なくありません。

ポイント

こうした場合、弁護士に依頼すると、嫌がらせを止めてもらい、裁判の場で決着をつけるという流れに、スムーズに乗せることが出来ますので、慰謝料請求を受けて困っている方は、一度相談をするのが得策と言えるでしょう。

裁判ではどのような主張をするべき？

裁判手続きを利用する場合であっても、出来る限り慰謝料額を下げるためには、どのようなことをすべきでしょうか。

以下では、実際の手続きの流れや、裁判例の傾向等も踏まえて、解説を加えていきます。

先ず、多くの「不倫」の慰謝料請求のケースでは、「和解」という手続が利用されることが多いです。

「和解」とは、裁判官の判決に依らずに、当事者同士の話し合いによって解決するという手続であり、お互いが主張を譲り合って落としどころを見つける場のことをいいます。

この場合、相手側の主張する金額よりも、いくらか少ない金額で解決をすることが出来ますので、裁判官から「和解」を勧められた場合には、積極的に利用するのが良いでしょう。

次に、慰謝料金額を減らすための主張としては、どのようなものがあるでしょうか。

既に述べたとおり、慰謝料請求の実体は「精神損害」に対する損害賠償請求であるため、精神的苦痛が少なければ少ないほど、認められる金額は少なくなります。

例えば、「不倫」が原因で離婚に至ったケースと、そうでないケースでは、前者の方がより大きな苦痛を受けたとして、認められる慰謝料額も高い傾向にあります。

そこで、裁判手続においては、相手の受けた苦痛が小さいものだということを基礎付ける事実、例えば、「不倫」によって離婚や別居に至っていないこと、そもそも「不倫」以前から夫婦関係が不仲であったこと、真摯な謝罪があり苦痛が緩和されていること、肉体関係の回数自体は少ないこと、「不倫」を誘ってきたのは相手からであること（したがって、「不倫」の態様は悪質ではなく、精神的苦痛を与える程度も小さいこと）等を主張していくことになるでしょう。

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ポイント

いずれの主張をする場合であっても、裁判所を説得するための証拠が必要となりますので、「不倫」をしている間からも、細目に証拠を集めておくのが良いでしょう。

慰謝料を払わない方法はあるのか？

不貞行為に対する慰謝料を払わなくていい方法を探す女性

上記では慰謝料額を減らす方法について解説してきましたが、慰謝料を払わないという方法も、少ないながら存在します。

裁判の場で慰謝料を払う必要がない事を主張する

一つが、法的に慰謝料を支払わなくても良いケースである場合に、裁判の場でその主張を行う方法です。

例えば、「不倫」の慰謝料の根拠である、不法行為請求権は、３年で時効にかかる権利であるため、不倫相手の配偶者が、不倫発覚後３年以上経ってから慰謝料を請求しても、法律上認められないこととなります。

他にも、「不倫」をした当時、既に不倫相手とその配偶者が別居している場合や、離婚の協議を進めている場合などで、既に「婚姻関係が破綻していた」と評価できるケースでは、不法行為責任を負わないと考えられていますので、慰謝料を支払う必要は一切ないこととなります。

いずれも稀なケースでありますが、もし当てはまる場合には、慰謝料を払わなくても良いことになるでしょう。

当事者の話し合いで慰謝料を払わなくてもよくする

次に、法律上は慰謝料を支払う義務は負うが、当事者の話し合いによって支払わないというケースもあり得ます。

先に述べた「和解」というのは、裁判外でも行うことが可能であり、相手側から慰謝料は請求しないと約束して貰えれば、慰謝料を支払う必要はないこととなります。

慰謝料の支払いを免除されるというのは、かなり稀なケースではあるものの、例えば、相手側が、「不倫」問題を表沙汰にしたくないという考えの持ち主であった場合に、今後は「不倫」をしないことと、今回の「不倫」を表沙汰にしないことを条件として、慰謝料請求をしないことを約束して貰うことはあり得るように思われます。

ポイント

この場合、後の紛争に備えて、書面の形で残しておくことが適切です。